X(旧ツイッター)をやっているドラゴンズファンなら知らない人はいないであろう赤味噌さん。データなどの根拠をもとにドラゴンズ情報をまとめてくださっていて非常に面白い方です。そんな赤味噌さんが「投手の補強はした方がいい」と2023年オフ何度も言っています。
しかしドラゴンズは野手補強メインで投手補強はしていません。結論から言うとドラゴンズは投手補強はすべき。だけど他のやり方もあるのでは?詳しく話していきましょう。
そもそもなぜ投手補強が必要なの?
投手は先発候補で言えば、小笠原、大野、高橋宏、柳、梅津、涌井、根尾、仲地、メヒア、松葉。ざっくりで10人ほど一軍レベルがいます。中継ぎは藤嶋、松山、勝野、祖父江、福、清水、フェリス、斎藤。勝ちパターンを担えるレベルの投手がたくさんいます。
しかしドラゴンズは2軍です。ドラゴンズは2軍の投手が実は少ないんです。そのことも一つの要因で高卒1年目の森山投手が4月から登板過多になってしまい問題視されました。
2軍先発陣
そんな2023年2軍の先発陣を見ていきましょう。
選手 | 登板数 | イニング | 防御率 | 勝敗 |
梅津 晃大 | 8試合 | 32.2 | 3.86 | 1勝3敗 |
上田 洸太朗 | 11試合 | 51.2 | 4.18 | 3勝3敗 |
松葉 貴大 | 10試合 | 60 | 3.15 | 2勝4敗 |
松木平 優太 | 16試合 | 81 | 4.56 | 5勝4敗 |
根尾 昂 | 23試合 | 76 | 3.43 | 0勝7敗 |
岡野 祐一郎 | 18試合 | 65 | 5.12 | 2勝6敗 |
垣越 建伸 | 22試合 | 84 | 4.39 | 3勝5敗 |
鈴木 博志 | 15試合 | 66.1 | 3.66 | 3勝5敗 |
仲地 礼亜 | 9試合 | 49.1 | 3.65 | 4勝2敗 |
整理するとここからまず岡野、鈴木博志は中日ドラゴンズを離れました。なので…
選手 | 登板数 | イニング | 防御率 | 勝敗 |
梅津 晃大 | 8試合 | 32.2 | 3.86 | 1勝3敗 |
上田 洸太朗 | 11試合 | 51.2 | 4.18 | 3勝3敗 |
松葉 貴大 | 10試合 | 60 | 3.15 | 2勝4敗 |
松木平 優太 | 16試合 | 81 | 4.56 | 5勝4敗 |
根尾 昂 | 23試合 | 76 | 3.43 | 0勝7敗 |
垣越 建伸 | 22試合 | 84 | 4.39 | 3勝5敗 |
仲地 礼亜 | 9試合 | 49.1 | 3.65 | 4勝2敗 |
こうなります、かなりアバウトですがこれで2024年の先発陣は7人です。森山投手などを入れずとも2軍先発陣7人いるんです。皆さんこう思ったはずです。「えっ結構いるじゃん?」と。そうなんです実は先発投手の頭数は既に十分いるんです。
今年増える人数
「いやいや根尾や梅津は来年は一軍だから5人になるだろ!そしたら少ないじゃねえか!」しかし今年のドラフトで先発ローテ候補の草加勝投手が入団します。
さすがにドラフト4位の福田投手など高卒投手は先発ローテ候補には上げられませんが、大卒1位の選手なので、先発を中6日~10日でファームでも投げられでしょう。
そして根尾や梅津が上がれば、メヒア、仲地、涌井、松葉ここの誰かがファームにいることになります。
そうなると投手が足りないなんて自体は起きなそうです。
しかし今年のドラゴンズのファームが投手が少なく苦しんでいたのは事実です。
なぜだったのか?
去年の開幕時点での投手けが人
答えはケガです。けが人が圧倒的に多かった。2023年開幕直前で藤嶋、石川翔、岩崎翔、松葉(4/11)、竹内、大野、梅津、福島、岡田、野中、そして亡命ロドリゲスの計11人のケガと離脱。
何より痛いのはロドリゲスと藤嶋。1軍のリリーフの一線級の投手の離脱により先発中継ぎどっちも出来る鈴木博志はリリーフに。そして2軍の先発が一枚消えます。
つまりけが人を考慮すると去年のファームは
選手 | 登板数 | イニング | 防御率 | 勝敗 |
上田 洸太朗 | 11試合 | 51.2 | 4.18 | 3勝3敗 |
岡野 祐一郎 | 18試合 | 65 | 5.12 | 2勝6敗 |
松木平 優太 | 16試合 | 81 | 4.56 | 5勝4敗 |
根尾 昂 | 23試合 | 76 | 3.43 | 0勝7敗 |
垣越 建伸 | 22試合 | 84 | 4.39 | 3勝5敗 |
仲地 礼亜 | 9試合 | 49.1 | 3.65 | 4勝2敗 |
この6人のみ。しかも根尾投手に関してはまだ当時先発として未知数で長いイニングを投げる体づくりなどがメインです。(初先発5/27)実質5人。
こんな事情から森山投手がローテに入りたくさん投げることになったわけなんです。(もちろんポテンシャルが高かったからチャンスをたくさんもらえているんですけどね。)
イニングイーター
今年ドラゴンズを離れた投手には山本拓実投手(トレード)、岡野祐一郎投手(戦力外)、鈴木博志投手(現役ドラフト)など先発やロングリリーフをこなせる選手がたくさんいなくなりました。先ほど先発候補が今年はたくさんいると言いましたが、ファームでも当然3回で途中降板などもありえるわけでこうなったとき、ロングリリーフがいなければ先発候補、あるいは1イニングのタイプがたくさん投げなくてはいけなくなります。
これも故障や投手の疲労がたまり本来の力を出し切れない要因の一つになるでしょう。
つまり現有戦力の投手でロングリリーフの役割を果たせる投手を作るのも崩壊を防ぐ対策となります。
中継ぎ転向
2023年だと勝野投手、2022年は福島投手。先発候補の投手が中継ぎになるケースがいくつかあります。
松山投手も転向ではないですが、入団してから中継ぎになり(適性がリリーフだと首脳陣が判断)先発で長いイニング投げれるタイプの獲得と育成を近年怠っています。 本来先発も出来るのに中継ぎに転向し活躍させることは短期的には活躍しやすい(1イニングにパワーを注ぎ込めるから)
しかしその分将来の先発候補が消えてしまっていることも考えるべきです。何かを変えることは何かを失うリスクも当然あります。
問題は頭数ではないのではないか?
つまりドラゴンズ2軍投手陣が崩壊したのは(チーム防御率ウエスタンワースト1位)、先発できる投手(長いイニング投げれる投手)が少ない編成と選手のケガに対するケアの足りなさではないのでしょうか。
今できることは、中継ぎ投手の先発転向、そして2軍投手陣の体のケアなどの仕方を見直す。正直ドラゴンズは投手は人数的には十分います。これで回らないのはおかしいです。
じゃあ赤味噌さんはなぜ補強を訴えている?
ツイートからもわかりますが、赤味噌さんほど詳しい人は僕が書いたことなど重々承知していると思います。ここからは僕の考察ですが、それでも投手の数が必要と言いたいのは負の連鎖を断ち切りたいからだと思います。
つまり、「数増やすより、そもそも故障をなくすべきだよね」は理想論でそれを無くすにはまず他の球団より多くてもいいから投手を増やして落ち着いて投げれる環境を整える(疲労たまってるのに試合成立のために投げる機会を減らす)
そして枠もあるので2人3人獲れと言っているわけではない。「一人でいいから戦力外や育成などでイニングイーターを欲しかった」ということではないのでしょうか。
2024年は投手足りるの?
2024年は頭から根尾投手、梅津投手がいますし、森山投手もネットスローは始めていて野中投手もフェニックスリーグで登板し、去年ほど投手運用がきつくなるとは思いませんが、このままけが人が開幕前までに0というのは現実的には考えられません。
そう考えると今年のドラフトで草加勝投手以外にも先発タイプを取らなかったのは少し不安。ドラフト5位6位の土生 翔太投手加藤 竜馬投手辺りがロングリリーフをできるようになると安定感も生まれのかなと思います。
補強、けが人を無くす工夫、先発転向どれか一つでなく、どれもやってみることが大事かなと思います。
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