木下拓哉捕手が11月28日に球団からの複数年契約打診を断り単年契約、現状維持の6800万円で契約更改しました。木下選手は来年ほぼほぼ100%FA権を取得すると思うのでこれを見たファンは「木下はFAもかなり前向きに考えているんだろうな」「またドラゴンズ弱くなるやん」と不安に思ったことでしょう。
結論から先に言うとFAの可能性はもちろんありますが、FAと今回の単年契約はあまり関係がありません。詳しく解説させていただきます。
今年の木下選手の成績
2023年 89試合 .237(278-66) 5本26打点 OPS.658 出塁率.313 30四球
木下選手のポテンシャルから言えば物足りない成績だったでしょう。配球を読んだ思い切りのいいスイングからの長打が魅力の選手で捕手ながら年間二桁ホームランは打てる打者です。少し余談ですが実はフォアボール30個は細川、岡林につぐチーム3位。
89試合の中でのこの数字なのでフルで出れば四球数チーム1になる可能性を秘めています。ドラゴンズには少ない四球が取れて粘れるタイプというのも魅力ですね。
少しそれましたが今回はこの89試合出場というところが今回のポイントです。
不本意なケガをしたシーズン
今年の6月に木下選手は骨折をしてしまい、一か月半ほど一軍を離れていました。この期間にトレード加入の宇佐見選手がバッティング大覚醒でチームを支えてくれたことは記憶に新しいでしょう。この怪我で年間100試合を超える出場は出来ない2023シーズンとなってしまいました。
木下拓哉のキャリアハイ
木下選手のキャリアハイの数字は2021年でしょう。捕手という投手との連携や守備が重視されるポジションでバッティングだけで評価するのは気が引けますがそれでも大事なのはわかりやすい打撃成績でしょう。
2021年と2022年は2年連続で120試合出場を達成していて完全に正捕手の座を掴んでいます。
2021シーズン | 123試合 .270(352-95) | 11本 | 43打点 | OPS..748 |
2022シーズン | 120試合 .246(419-103) | 6本 | 48打点 | OPS.630 |
これを見るとケガをした今期の数字はやはり物足りない印象です。(怪我無かったら同じくらいやれてそうですけどね)
2023シーズン 89試合 .237(278-66) 5本26打点 OPS.658
年俸推移
当然のことながら120試合出た2021年、2022年は特に年俸がどんどん増えています。
年度 | 年俸(万) | 差額 |
2024 | 6800 | 0 |
2023 | 6800 | 2000 |
2022 | 4800 | 2400 |
2021 | 2400 | 1200 |
2020 | 1200 | 200 |
来年フルで出れたら…もったいない
今まではレギュラーでフルスタメンだったためどんどん年俸が増えていたが、今年は89試合出場なので増額無し。つまりここで複数年契約をしてしまうと近年で一番評価されていない年の年俸レベルの複数年契約になってしまうんです。
これはもったいない。なぜなら来年以降まだフルでスタメンで出ることもできるから。確かに複数年契約は戦力外を確実に回避でき安泰ですが、木下拓哉選手はキャッチャーというベテランになってからより頼もしくなるポジションというのも考慮すると、戦力外になる未来はまだまだ先なので単年契約、来年スタメンフル出場で億プレイヤーの夢を追えると判断したのでしょう。
かなり賢明な判断だと思います。
FAはあるのか?
結論、木下選手はFA移籍を前向きにしているから単年契約ではなく、来年フルで出たとき年俸が上がらないのがもったいないから、まずは単年契約をした可能性が高いでしょう。未来のことなのでFAするかどうかはもちろんわかりません。
ただ残留するにしても、「えーそんな提示だったら移籍しよっかな~?」とFAをちらつかせれば交渉で有利になるでしょうし、どうなるにせよ後の選択肢が広がり、自由度が上がるの判断だったでしょう。
ファンの感想
キノタクがもし出て行ってしまうとなると相当痛いですよね。肩もいい、フレーミングなどの捕手能力も高く一発も狙える捕手は来年33という年齢を踏まえても欲しい球団はあるでしょう。谷繁さん以降正捕手が定まらない中やっと出てきた優秀なキャッチャー。
絶対いてほしいですね。でもその反面石橋捕手がポテンシャルを持て余してる感も半端ないので、石橋捕手も、もう少し使って切磋琢磨していければ理想ですよね(高橋宏斗、根尾、梅津など若手投手のときは石橋みたいな)
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