一軍出ていた溝脇が戦力外ってどういうこと?

ドラゴンズ考察

10月31日溝脇隼人選手(29)が第二次戦力外期間に構想外の通告を受けました。チームに長く在籍した選手ほど退団は悲しいものです…。しかし今年の溝脇選手の成績が奮わなかったとは言え、一軍にあれだけいたのに戦力外?もっと二軍で出てない人とかが戦力外じゃないの?と思う方も多いでしょう。結論から先に言うと今年の溝脇選手の一軍のポジション実は一番戦力外と隣り合わせなのです。詳しく解説させていただきます。

溝脇の今年のポジション

ポジションといってもショートとかセカンド!とかそういうことではありません。チーム内での役割です。今年の溝脇選手の一軍での役割は守備固め、代打、代走。いわゆるスーパーサブ1軍の控えの選手です。

内野は捕手以外すべて守れ、走力にも長けている溝脇選手だからこそ務まるこの役割。こういった選手がいるからこそ、大事な場面で代打を出してもその後試合が成立しますし、絶対に戦力として必要なタイプの選手です。

しかしあくまでスーパーサブというところがポイント。

二軍から切るべき?

大事な役割ですが、一軍のサブは残酷にも未来のスタメン候補から外されたということなんです。一軍の控えでは二軍のスタメンより打席に立つ機会も少なく、育てるには微妙な環境なのです。なので首脳陣に今後を期待される場合は半端に一軍の代打要因になるよりも二軍でスタメンを張って大きく成長してもらいたいので、二軍でのスタメンの方が一軍控えよりも実は序列が上だったりします。(もちろん二軍で調子よければ少し試して使ったりもありますし一概には言えません)

今年のドラゴンズで言えば鵜飼選手、ブライト選手ですね。しかしこの選手たちも数年経って結果が出なければ同じ未来も当然あり得ます。今年のドラゴンズで溝脇選手と近い立場の選手で言えば後藤駿太選手、加藤翔平選手などが挙げられます。

近年の戦力外選手

一軍でそこそこ出ていたのに切られてしまった(役割の近い)近年の選手です。

2022年 三ツ俣大樹 58試合 .211(123-26)10打点

2021年 武田健吾 93試合  .132 (38-5)    1打点

2019年 亀澤恭平 47試合  .128(47-6)  2打点

いずれの選手もドラゴンズファンが戦力外と聞けば「え?一軍出てたじゃん?」と思って差し支えない出場数でしょう。三ツ俣選手に関しては100打席超えてますね…ここは立浪監督の改革で異例の戦力外だったともとらえられます。

そして溝脇選手

2023 溝脇隼人 59試合 .175(40-7)3打点

武田選手、亀澤選手と近い成績ですね。しかし亀澤選手が戦力外になった2019年はまだ溝脇選手は25歳。まだこの時はこれからレギュラーを期待されていた選手だったでしょう。しかし4年の歳月を経て三十路が近づくにつれ自分もその立場になったということです。

残酷で厳しいですがこれがプロの世界。

第二次通告になったわけ

とは言え第一次戦力外は免れた溝脇選手。なぜ後での通告になったのか?それはショートの選手が少ないからです。去年のドラフトであんなに取ったのに?と思いますよね。しかし京田、三ツ俣、堂上など退団選手も実は多いんです。

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なのでドラフトの巡りあわせでショートを獲得できなかった場合チームが回らなくなるので取っておいた。しかし2位3位で津田、辻本のショートの二人を獲得したため…構想外ということです。

「ずっと一番になれない二番目の都合の良い女みたいな立ち回りひどいじゃないか!」とも思いますが、こういうもんなんです。

プロ野球は12球団のみで1球団支配下枠70人で日本でわずか840人しかなれない職業なんです。(育成とかはいったん置いといて)そして人気のスポーツなので上位の選手は大金を稼げる。

だからこそ、人気の職業で女子アナなど綺麗な奥さんをゲットしているんです。年末の戦力外通告の番組見ててもいつも思いません?「この選手あんまよく知らなかったけど、奥さん美人すぎん?」と。

アラサーは結果が求められる

話がだいぶそれてしまいました。つまるところ我々一般社会人と同じでプロ野球選手も20代後半になれば結果が何より求められる。結果が出ない高齢の選手を使うなら(プロ野球選手比)伸びしろを感じる若手を獲得し、そこに枠を割きたい。というのがフロントの本音でしょう。

残酷ですが、優勝を目指すなら致し方ないことです。選手は誰よりもそのことをわかっていると思います。逆に言えばスタメンを張ってるわけじゃないのにずっと雇われている選手はかなり希少で十分に一流と言えるでしょう。

ドラゴンズの低迷の理由

ここでこれについて言及するのは少し酷ですが、ドラゴンズの現在の低迷理由はこの20代後半で全盛期を迎えてチームを引っ張って行く存在が圧倒的に少ない。ここにあると思っています。

大島選手、大野選手は30代後半で体のピークはすでに過ぎていて今のスタメンは石川昂弥(22)、龍空(20)、岡林(21)など20代前半の選手が多い。ここに現在アラサーの高橋周平選手(30)、そして石垣選手(25)らが台頭してきて若手も伸びてきてレギュラーを争うというのが理想。

ただ、近年(2010~2020)でドラフト3位以内で強打のタイプの選手を獲得したのが本当に周平選手と石垣選手そして古本選手わずか3人ほど。

その結果「やば期待の大砲タイプとらないと!」となって2021年にブライト選手、鵜飼選手を上位で獲得したという流れです。優勝した阪神の主軸を担う近本、大山、佐藤輝明、森下(敬称略)いずれもドラフト1位で近年獲得した選手です。

体が全盛期の20代後半(近本、大山、中野)らが引っ張っていき、そこに若手の台頭(森下、佐藤輝明など)とまさに理想の編成。1チームの例だけで言い切るのはちょっとAREですが、阪神の優勝はまぐれでなくしっかり先を見据えたドラフト戦略で勝つべくして勝ったと言えるでしょう。

松本の個人的(ドラゴンズファンの)感想

溝脇選手は高卒から11年もドラゴンズにいてくれた選手。いなくなるのは本当にさみしい。目立った活躍ではなかったかもしれませんが、厳しいプロ野球で11年もいるのも、ものすごいことです。多分僕らが思っている以上に。本当にお疲れ様でした、ありがとう。

そしてドラゴンズは若手は育ってきています。しかしそこを引っ張る中堅がいないことが致命傷。ちょっと酷な伝え方になってしまいましたが、ドラゴンズに僕は強くなって欲しい。細川選手という大きな希望も出てきました。これから編成も見直し球団を再建して強いドラゴンズになることを願っております。

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